エスプレッソをカフェで注文すると、通常のコーヒーカップよりも小さいカップで出てきますよね。
このカップのことを「エスプレッソカップ」または「デミタスカップ」と呼ぶこともあります。
エスプレッソのこの2つのカップにはどんな意味があって、どう違うのでしょうか?
エスプレッソカップとデミタスカップについて探ってみました。
エスプレッソカップとデミタスカップにはどんな意味があるの?
エスプレッソカップは、エスプレッソ用にソロで飲むために作られたカップです。
容量、形共にエスプレッソを飲むのに適した構造をしています。
一方、「デミタスカップ」の言葉には意味があります。
デミタスの「デミ(demi)」はフランス語で「半分」という意味になり、「タス(tasse)」には「カップ」の意味があります。
デミタスカップの容量は、レギュラーカップの約半分ほど容量のカップです。
エスプレッソカップとデミタスカップの違いは?
エスプレッソカップもデミタスカップも、どちらもエスプレッソを提供する時に使用されるカップですが、起源や使う用途や用量に違いがあります。
デミタスカップは、容量が約60~80mlで、エスプレッソだけではなくトルココーヒーを飲む時にもよく使われるカップです。
なので、デミタスカップで提供されるコーヒーが、必ずしもエスプレッソではありません。
デミタスカップは、濃い目で少量のコーヒーのことを示すもので、濃い目に入れたドリップコーヒーも含まれます。
そしてエスプレッソもその中に含まれることになります。
デミタスカップの起源は、コーヒー豆の輸出規制でコーヒー豆が不足している中、コーヒー豆の消費を抑えるために小さめのカップにしたことが元になるようです。
一方、エスプレッソカップは、容量が20~30mlとかなり小さめです。
特に、エスプレッソを美味しく飲むために、カップが厚めに作られています。
エスプレッソの量は少ないので冷めやすいことから、エスプレッソが冷めるのを防ぐような構造で作られています。
エスプレッソは、量が多すぎると出来上がりまで時間がかかります。
抽出に時間がかかればコーヒー豆の雑味やえぐ味が強く出てしまうので、エスプレッソを作る量は必然的に少なくなっています。
その少ないエスプレッソがすぐに冷めないように、カップに工夫がされているのがエスプレッソカップです。
さらに、芳醇なエスプレッソの香りを逃さないように、飲み口の開きを小さめにして、飲み口に丸みを作ることで口当たりを柔らかにして苦みを和らげる意味で作られています。
まさに、エスプレッソを美味しく飲む目的で作られたカップです。
エスプレッソカップの起源は、デミタスカップ誕生後の100年も後です。
1901年に高圧力でコーヒーを抽出できる方法が開発され、その後マシンとして出品されたことが始まりのようです。
まとめ
エスプレッソカップと、デミタスカップ、似ているようで起源も作られた目的も違いがありましたね。
では、二つのカップの意味と違いのポイントをまとめました。
□エスプレッソカップとデミタスカップの意味
・エスプレッソカップ:エスプレッソをソロで飲むために作られたカップ
・デミタスカップ:「デミ(demi)」はフランス語で「半分」、タス(tasse)」には「カップ」の意味がある
□エスプレッソカップとデミタスカップの違い
・デミタスカップ:容量は60~80ml、エスプレッソだけに使われるカップではない。コーヒー豆の消費を抑えるために作られた
・エスプレッソカップ:容量が20~30ml、エスプレッソを冷まさず美味しく飲めるように作られた。高圧力でコーヒーを抽出できる方法が開発された後が起源
カフェで出てきたカップが、どちらのカップになるのかエスプレッソの味と一緒に注目してみてはどうでしょうか。