日本人のライフスタイルに、すっかり溶け込んでいるインスタントコーヒー。
そもそもインスタントコーヒーが発明された国は、どこだかご存知でしょうか。
多くの方が海外の国を思い浮かべるのでは?
そこで、この記事では、インスタントコーヒーを発明した国を中心に、インスタントコーヒーの歴史を振り返ってみます。
インスタントコーヒーの発明の国はどこの国?
まず、世界で初のインスタントコーヒーを発明した国は、英国と日本といわれています。
というのは、世界でインスタントコーヒーを初めて発明されたのは、1771年の英国とされています。
一方、日本で、これほどインスタントコーヒーを普及させたきっかけとなった発明をしたのは日本人です。
これは意外と知られていないことでしょう。
その日本人は、シカゴ在住の日本人科学者「加藤サトリ」博士です。
1899年、加藤サトリ博士は、初めてインスタントコーヒーの実験に成功し、1901年に初のインスタントコーヒーを「パン・アメリカ博覧会」で出品したとされています。
加藤サトリのインスタントコーヒーの製造方法は、液状にしたコーヒーを、真空蒸発缶に入れて水分をしっかり取り除いて粉末状にするという製造方法でした。
実は、この真空蒸発をさせて乾燥させた製造法を用いたインスタントコーヒーを世界で初めて発明したのが加藤サトリ博士です。
ところが、加藤サトリ博士は、この特許を取得していなかったようで、1903年にベルギー出身の発明家ジョージ・ワシントン氏(米国大統領ではありません。)が別の製造法で作ったインスタントコーヒーの特許を取得してしまったことで、加藤サトリ博士は、幻の発明者になったといわれています。
そして、1909年に、ベルギーから英国に移住したジョージ・ワシントンによって、インスタントコーヒーの大量生産が始まったとされています。
ただ、このインスタントコーヒーは、「おいしくない」と不評だったようで、一般市民の間で広まることはありませんでした。
ところが、米軍の兵士が戦場でインスタントコーヒーを飲むようになり、戦争が終わり母国に帰国後もインスタントコーヒーを飲むようになったことから、いつのまにかインスタントコーヒーが浸透していったようです。
そして、日本でコーヒー豆の輸入の自由化されたのをきっかけに、1961年に国内製造され森永製菓とゼネラルフーヅが販売をスタートさせました。
その後、1966年にネッスルも国内で製造販売を行い全日本コーヒー振興協会(現在の全日本コーヒー協会)も設立され、日本にどんどん広まっていき今に至ります。
まとめ
インスタントコーヒーの、実験の成功と発明までにこぎつけたのが日本というのは意外ですよね。
ちなみに加藤サトリ博士の人物像ははっきりわかっていないようで謎の人物といわれているようです。
では、この記事をまとめてみました。
・世界初のインスタントコーヒーを発明したのは英国
・真空蒸発をさせて乾燥させた製造法を用いたインスタントコーヒーを、世界で初めて発明したのは日本人
・特許はベルギー出身の発明家ジョージ・ワシントン氏
特許はとれなかったようですが、インスタントコーヒーに、日本人が関わっていたことを知ると、誇らしい気分でインスタントコーヒーが楽しめそうですね。