マンデリンはインドネシアのスマトラ島の一部でしか生産されていません。
スマトラ島は、インドネシア西部、大スンダ列島の西部に位置する島で、面積は43万3800k㎡の北西から南東に細長い形をしています。
その面積は世界で第六位の大きさを誇ります。
人口は約4300万人も住んでいます。
その縦長の島のせいかもしれませんが、スマトラ島は多数の民族が住んでいて、言語や文化は極めて複雑です。
そんなスマトラ島にコーヒーを持ち込んだのが、1904年に、植民地として支配したオランダです。
そのコーヒーは、その後長い年月をかけて、マンデリン族が高級ブランド豆のマンデリンを作りあげました。
火山が多く赤道直下に位置するスマトラ島に吹く季節風は、多量の雨を降らせます。
その為広大な湿地や、密林をなしています。
そんな気候で育つマンデリンは、いったいどのような香りや、味の特徴があるのでしょう。
詳しくご説明いたします。
マンデリンの味の特徴
そもそもコーヒーとはコーヒーの木になる実の、その種の部分です。
コーヒーチェリーと呼ばれる真っ赤な果実から取り出される種がコーヒーというわけです。
最初その実は緑色をしており、この豆を焙煎することで良く見るコーヒー豆になります。
収穫後の種は、普通乾燥させてから皮を取るのですが、スマトラでは、収穫後直ぐに皮をはぎ、その後乾燥させるスマトラ式という精製方法をとります。
その方法のお陰で、マンデリンはとてもユニークな味がします。
コーヒー豆を焙煎して飲料加工するわけですが、マンデリンはその加工に左右されない味の特徴を持っています。
実はコーヒーはこの焙煎で大方の味は決まってしまうと言われています。
浅煎りとよばれる煎り方は、生豆に近いフルーティな酸味の強い味がします。
一方深煎りは、酸味が消え、苦味が強くなる傾向にあります。
日本人はどちらかと言えば深煎りを好む傾向にあります。
マンデリンの大きな特徴は、深煎りにしても、独特のフルーティな香りを残しながら、深いコクを感じさせるという個性を持つというところでしょう。
このユニークな重厚なコクは、ケーキに良くあうと好まれます。
マンデリンの苦味と酸味
マンデリンは元々酸味が少なく、苦味成分が強い豆です。
しかし、深煎りにしても独特の酸味を残します。
その為、浅煎りで酸味が苦手な人にも、濃厚なコクと苦味の中にわずかに香る酸味を楽しむ事が出来る豆として人気があります。
マンデリンのコーヒーの香り
マンデリンは深煎りにしてもフルーティな香りが消えません。
その香りは、シナモンやハーブのような香りがします。
その上、深煎り独特のエグみを感じさせません。
焙煎する前のコーヒー生豆、インドネシア・スマトラ島のマンデリンです。近年、マンデリンは高級コーヒーになり良質のものが手に入りにくくなりましたが、島珈琲で使う1年分の高品質マンデリンコーヒー豆をキープ。今年度も期待してくださいね! pic.twitter.com/1in4adzXmW
— 島珈琲 島 規之(バイセン) (@shimacoffee) 2016年5月25日
まとめ
マンデリンは重厚なコクと苦味、深煎りにしても消えない香味が人気の豆です。
深煎りにしても頑固に個性を残し続けるマンデリンは、オランダに占領されても、戦い続けたスリランカの民族の意地と似ているようにも思えます。