マンデリンやブラジル、コロンビア等、単一の産地の豆だけ使用して、コーヒーを煎れる事を『ストレート』と呼びます。
このストレートはその豆そのものの個性を感じる事が出来ます。
一方、複数の産地の個性を、決めた割合で配合し、新たな風味を作り出す事を『ブレンド』と言います。
このブレンドは自分好みの味を作れる面白さがあります。
まさに、自分だけのオリジナルブレンドです。
配合の割合は無限にあります。
しかし、あまりに多くの違う豆を配合すると、何がしたいのか分からないものになってしまいがちです。
実はブレンドにも相性があり、何でもいいと言うものではないのです。
豆と豆とが組み合わさることで数倍の美味しさを持つものもあれば、味同士がケンカをしてしまうものもあります。
その事を踏まえて、マンデリンのブレンドについてご説明いたします。
マンデリンと相性のいいブレンド
ブレンドをする時には、自分がどういうコーヒーを飲みたいのかという目的を持つ事が大事です。
フルーティな酸味が強い方が良いのか、香りが強いものか、コクを重視したいのか等です。
マンデリンを基本の豆に考えた場合は、マンデリンのコクを重視する配合になります。
マンデリンは苦味と独特の風味を持った豆ですので、ストレートでも十分コクを感じる事が出来るのですが、スイカに塩をふることでより甘みを際立たせるのと同じように、あえてマンデリンの苦味を際立たせる、酸味の強いキリマンジャロや、酸味と苦味のバランスの取れたブラジル、甘みのある香りと酸味のあるグァテマラなどが相性がいいようです。
基本になる豆をマンデリンと決めた場合は、味を引き立てるために、あえてバランス良く酸味と香りを配合する事でマンデリンの風味とコクがより引き立ちます。
また、基本になる豆がマンデリンではない場合、マンデリンの役割は、強い苦味とコクになります。
その為、香りが強いコーヒーを目指した時に、そのコクのために配合されます。
マンデリンと相性がいいのは、酸味と苦味のバランスが取れた癖のないブラジルが良く選ばれています。
まとめ
マンデリンは他の豆にはない強烈な個性を持っています。
この個性は、自分が主体になるコーヒーも主役にもなれますし、他の豆のための名脇役にもなり得ます。
まさに引く手数多の豆と言えるでしょう。
しかし、ブレンドコーヒーの種類は多くても5種類で、ベストは3種類くらいだと言われています。
組み合わせ次第では、数限りない組み合わせはありますが、それは音楽に似ていて、いい音を奏でる和音があり、何でもかんでも合わせてしまうと不協和音になるでしょう。
昔から相性のいいとされる豆は、数多くのの先人達が苦労して研究されています。
まずはその道のプロに教えてもらいながら、少しずつ自分のオリジナルに近づいていって下さい。